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kunbeのあれこれ雑記帳

読んでくれた人がクスッと笑えるような事柄を、時には事実に基づき、時にはウソ八百を書き綴ります。

なんまらしばれて手がしゃっこいわ

 

とうとう外気温マイナス2ケタが当たり前になっちゃいました。

最低最悪の季節です。

日中も氷点下の真冬日野郎が傍若無人の振る舞い。

我が物顔でノサバリ出しました。

なんまらさぶいです。

当地は雪が少ないので、今のところ雪かきはまだ1度だけで済んでいますが、

解け残った雪が凍り、道路を覆ってツルっツル。

でこぼこのスケートリンクみたいになっちゃってます。

冷凍庫の中よりず〜っと寒い、氷の世界です。

 

それでも、時間を見つけて、二人の娘「プリン」と「ハナ」を

近所のドッグランに連れていきます。

彼女たちは散歩がしたくて、うずうずしてますから。

思いっ切り走らせてあげないと寝付きも悪いし。

でもさ、これがちょいとひと苦労。

防寒対策をきっちりして行かないと凍死してしまいます。

それじゃ真冬日野郎の思うつぼですから、

そうはさせじと人類の文明の力で対抗してやります。

まずは下半身。

パンツの上にヒートテックのモモヒキを履き、その上に厚手のモモヒキを着用。

上半身は、半袖肌着の上に厚手の長袖の肌着を着用。

その前に毛糸の腹巻きを忘れずにね。

で、その上に釣りで使う厚手の防寒用のズボンと

こちらも厚手のセーターを着こみます。

まるで厚手の国から厚手のものを広めに来た宣伝マンみたいでしょ。

この時点で、すでに着ぶくれ。

さらに首にはネックウオーマー、頭には毛糸の帽子。

そして羽毛がたっぷり入ったベンチウオーマーを羽織って

チャックとボタンで前を全部しめる。

これで完全にもっこもこ人が完成です。

1年以上前に公開された映画「ベイマックス」みたい。

 

http://imgcc.naver.jp/kaze/mission/USER/20141119/20/2788280/0/453x640x89204b65c01a832db518058a.jpg

優しさで世界を救う?ベイマックス : かわいいロボット。次のディズニー映画ベイマックスは、主人公が日本人! - NAVER まとめ

 

こうなると、ちょっとちょっとやそっとでは動けません。

床にあるものを拾おうとするだけで大仕事。

よっこらっしょっと声が出てしまいます。

最後にボッコ手袋を履いて、いざ出撃。

 

あっ、貼るカイロを貼り忘れた…。

 

極寒地獄でのケアレス・ミスは、即「死」を意味します。

 

ボッコ手袋は細かい作業ができないから、手から手袋を引っこ抜いて

もう一度ベンチウオーマーのボタンを外してチャックを開けて急いで脱いで、

続けてセーターとズボンを脱いでモモヒキと肌着の上にカイロをぺたぺた貼りまくり、

再びズボンを履いてセーターを着て、ベンチウオーマーを着て前を止めて……。

 

はぁはぁはぁはぁ…。   これ、なんの競技?

 

家の中は温かいので、ちょっと汗ばんじゃいます。

ったく、出かける前に疲れちゃうわ…。

そんなこんなで車で現地へ行って小1時間、

彼女たちが遊ぶ姿に目を細めながら突っ立って過ごします。

これがけっこうキツくてツラいのよ。

体が芯から冷えてくるのが実感できます。凍りつく水の気持ちがわかります。

仕方がないから足踏みしたり、背筋を伸ばしたり、腕をぐるぐる回したり…。

周りの人もみんな同じように絶えず体を動かしてます。

 

ところで、上の文章に出てきたボッコ手袋って、みなさんご存知?

 

http://d3kltrram76q8c.cloudfront.net/images/ckeditor/picture/12503/content_Photo2_____.jpg

http://www.hokkaidolikers.com/articles/3268

 

正しくは「ぼっこ手袋」。親指とそれ以外の指に別れた手袋なんだけど、

あたしはずっとボッコ手袋って言ってたんです。

ひらがなでもカタカナでもどうでもいいことだけどさ。

ひょんなことからカミさんに、これが方言だって知らされて

ちょっと戸惑っちゃいました。

 

「じゃぁなんて言うのよ」

「ただの手袋」

「ただの手袋は五本指の手袋だべや」

「五本指もボッコ手袋も手袋って言うの」

「ヘンでかっ」

「変でもそうなのっ!」

すごい違和感です。

「それからね…」。カミさんが続けます。

「手袋を履(は)くも方言なのよ。正しくはするとかはめるですって」

「なんだよそれ。する、はめるなんていやらしい」

「なに想像してんのよ。バカ」

「だって、はめるっていうのは北海道ではエッチするときに使う言葉だべや」

「ほかにもあるでしょ。例えば…」

「ほら、思いつかないべ」

「……。と、とにかく手袋は、はめるものなの!」

「あはは。エッチと同じね」

「バカっ!」

 

何の罪もないのにバカ呼ばわりされる始末です。

 

相変わらず長い前置きだけど、今回は方言の話題なのね。

あたしが操れるのは北海道弁しかないけどさ。

 

これを読んだみなさんが北海道へ遊びに来たときに困らないように

あたしが親切丁寧に解説してあげちゃいます。

うふふ。遠慮しないで、感謝してもいいんだよ。

えへへ。

 

 

まずは「おばんです」

 

中年のおばさんに言われても驚かないでね。

おばさんが自らを認めて「わたしはおばんです」と言ったわけじゃないから。

もしオジさんがこれを言っても決して性転換はしていないはずです。

これは「こんばんは」っていう意味。夜の普通のあいさつです。

だから爺さんも婆さんも使います。若い子はあまり使わなくなったようだけど。

絶滅危惧種的な方言なのね。

 

これは知ってるかなぁ「うるかす」

 

ご飯を炊く前にお米をちょっとの間水に浸しておくでしょ。

そういうときや食事の後の洗い物を水やお湯に浸しておくときに使います。

要はあるものに水分を含ませること。

東北地方の一部でも使われているという「ふやかす」とは親戚関係なのね。

 

ふやかすと親戚関係?「なして?」「なしても」

 

こちらは当たり前に使う北海道標準の言葉です。響きが東北っぽいでしょ。

たぶんそちらからの移住者が広めたんだと勝手に推察しております。

ふさぎ込んでいる人がいたら「なした?」って聞きます。

なんも

「こわいのか」

なんもなんも。大丈夫大丈夫」

こんな感じで使われます。

「なして」「なしても」は「どうして」「どうしても」。

「なした」は「どうした」。「なんも」は「なにも」に該当します。

これの末尾に「さ」をつけることもあります。

「なしてさ」「なしたのさ」「なんもさ」。なんか温かいよね。

 

さて文中に出てきた「こわい」は、みなさんお分かりですよね。

 

そうです。お化けや幽霊が出てくるあれ。

ではありません。これは疲れた(る)のこと。

長い坂道を登って「あ〜こわかった」と使います。

この言葉も北海道限定ではなさそうだから、ご存知の方も多いのでは。

 

続いては「ちょす」

 

「これは先祖代々伝わる高価な壷だから絶対ちょすんでない」などと使います。

さわるとかいじるっていう意味。

「そこはこちょばしいからちょさないで」

「どこ?どこ?」

「おヘソのわき」

「ここかここか。レロレロレロレロ。いひひ。いっぱいちょしちゃる」

「いやぁ〜ん、バカ〜ん」

なんてときにも使えます。

………。

最近はあいさつで「ちょーす」と言うヤカラもおりますが

それとは無関係です。

 

そうそう、北海道ではゴミは捨てません。「投げる」んです。

 

けっこう有名みたいだけど「ちょっとそこのゴミ投げて」と言われても

決して言った人に向かって投げつけないでください。

 

あと、「まかす」ってわかります?

 

勝ち負けではないですよ。

「片手で持ってたらまかすべや」

「おっとっとっとっ! あ〜あまかしちゃった」

「だから言ったべや。はんかくさいな」

などと使います。

水や汁ものなどをこぼすことです。

 

「はんかくさい」っていわないでよっ!

 

この「はんかくさい」も若い人たちはあまり使わなくなりましたね。

簡単に言うとバカタレってこと。でも、だいたいは愛情を持って使われます。

「あたしに会うためにわざわざ飛行機で来たの?」

「ああ、早く会いたくてな」

「あんたみたいなはんかくさい人、初めてよ。今夜は帰さないわ♡」

的な使われ方をされてみたいものです。あ〜あ。

 

あたしが東京で失敗したのは「ばくる」

 

学生御用達の当時大人気の百貨店「丸井今井」さんで買ったトレーナーが

大き過ぎてサイズ交換に行ったとき、売り場のちょっと可愛い若い女性店員に

「これ、一つ小さいサイズとばくってください」と言っちゃいました。

店員さんは目が点。「ばく…る…ですか?」

それまでばくるが方言だなんて考えたこともないあたしは、

「そうです。ばくってください。レシートもあります」

と一歩も引きません。

機転が利いた店員さんは「ああ、交換のことですね」と優しい笑顔。

ばくるって、言わないんですか」

「こちらでは使いません」

「えええ〜っ!」とあたし。

「うふふ。失礼ですが、どちらのご出身かお伺いしてもよろしいですか?」

「ほ、ほ、北海道です。ほ、方言なんですね。知りませんでした」

「うふふ。私も勉強になりました」

ホントに可愛い店員さんだったけど、あたしは恥ずかしいばかりで

逃げるように立ち去ったのでありました。

 

もう一つの失敗は「いずい」

 

虫歯菌が悪さして歯茎も腫れて歯医者さんで歯科助手の女の子に

「どのような具合ですか?」と聞かれ、

「虫歯が痛くて、それと口の中がいずいんです」

「いずいん…。すいません。わかりません。どういうことですか」

「口の中がいずいんですよ。いずい。わかんないの」

「すいません。わからないです。方言ですか?」

いずいは方言じゃないでしょう。標準語のはずです」

「ごめんなさい。わからなくて。違う言葉で言ってもらえますか」

「え〜っと、いずいを言い換えると、ちょっと違うけど、あずましくない、かな?」

あずましくない……?」

「え〜っ、それもわかんないの? 弱ったなぁ」

そこに医者がやってきて

冷たく「いずい? それは方言だね」って簡単にスルーされました。

いずいが方言であることを初めて知りました。

でも、この「いずい」は、ほかの言葉に置き換えるのが

一番難しい方言かも知れません。

これを書いている今もどう置き換えるのがふさわしいのかあれこれ考えていますが、

どれもこれもしっくりこないんです。

いっそのこと標準語にしてもらえませんかね。

 

さて、気づいたらまた長々と書き散らかしてました。

おつきあいくだったみなさん、本当にありがとうございます。

北海道弁特集はまたそのうちやりたいと思います。

今度はコンパクトに読みやすくまとめる所存です。

 

ホントに寒くなりました。風邪など引かないようにご自愛ください。

それでは、したっけぇ〜!

 

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