kunbeのあれこれ雑記帳

読んでくれた人がクスッと笑えるような事柄を、時には事実に基づき、時にはウソ八百を書き綴ります。

ヒミツの冬休みの結果は?

1月21日はあたしのヒミツの冬休み。ものすごく久しぶりの有給休暇でやんす。

しかもカミさんにはナイショときてますから、うれしさと緊張で身悶えしそうです。

世間じゃ当たり前にお休みの土曜日も、あたしにとっては超貴重なホリデーなのよ。

心に強く残る思い出深い一日となりました。

 

目が覚めた瞬間から日光サル軍団のようにウッキーウッキーウッキウキーっ!

喜びが体中からしたたり落ちます。

一緒にオシッコもしたたり落ちちゃまずいですから、意を決して寝室を出ました。

ホントはもう少し余韻に浸っていたいのに、生理現象は待っちゃくれません。

「もう、このいけず」。

なんて艶っぽい年増女に引き止められるような妄想を打ち消し、

「奥さんにナイショなんて、下劣なヤツだ」「ホントにお前はサイテーだ」など、

心の隅っこにかろうじて生息していた絶滅危惧種の天使の声には聞こえないふり。

普段通りに階段を下りて、先に起きているカミさんに「おはよう」って

極自然なごあいさつ。

 

我ながら完璧。天性の詐欺師。

 

あたしって役者になれるんじゃない? アカデミー賞俳優顔負けの名演技に、

カミさんはまったく気がつくふうでもなく、お弁当づくりに忙しそうです。

「すまねぇな」。心の中でそっと手を合わせます。

ともすればにやけてしまう顔をあくびの真似でごまかして、

そそくさといつも通りの出勤準備。

洗面所で歯を磨いていると鏡に映るにやけ顔。

顔を洗ってタオルで拭いているときも鏡の中にはにやけ顔。

あたしの浮かれ気分に自動停止装置はついちゃいません。

やべっ、こんなににやついてたら怪しまれる。

そう気がついたあたしは、顔面にいつもの10倍のシーブリーズをぬったくり、

強烈なヒリヒリ感で気を引き締めました。悲しくもないのに涙が止まりません。

「あははは。目に入っちゃった」。

あきれた顔のカミさんを尻目に、なお浮かれ気分は止まりません。

このままじゃ天井まで浮いちゃいそうになるのを必死にこらえながら

一挙手一投足にすっごい気遣いです。まるで浮気を隠すときみたい。

こういうときに何より大切なのが平常心。普段通りがキーワードです。

うちは朝のテレビ番組は日テレと決まっていて、

ズームインサタデーが何やらにぎやかに放送されてます。

内容なんて一つも頭に入りません。覚えていること何もナイヨウ。ってか。

早く出かけてくれないかな。そわそわそわそわ。上の空です。

ようやくカミさんご出立(勤務先が遠いのであたしより早く出発します)です。

いつも通りに優しくお見送りをして、プリンとハナを隣の実家に預けました。

 

「ふぅっ」。

ようやくひと息。心労ですっかり疲れちゃった。

カミさんにナイショのお休みを取るのもたいへんだわ。

 

気持ちを切り替えるために、ちょいと一服です。

煙草をくわえ時計を見るとまだ午前8時。

出かけるには早過ぎますとはいうものの、手持ち無沙汰で急激に退屈病に感染。

勝負事に焦りは禁物。わかっちゃいるけど、退屈病の特効薬は行動することと、

勝手に処方箋を書き、いそいそと中古の軽自動車に乗り込み出撃しちゃいました。

このセカンドカーは、もっぱらあたし専用。ほぼ通勤にしか使いません。

 

ルンルン気分で目的のパチンコ屋さんに着くと、先客は20人ほど。

驚いたことに入口前に並んでいる命知らずが10人ほどいます。

残りの10人は車内待機。あったり前だよね、クソ寒いのに。極寒だよ極寒。

どんな神経してるのかね。この寒さの中外で待つなんて。

何かいいことあんの? 必ず勝たしてくれるの?

そんなにまでしてやりたい台ってどんなの? などとつまらんことを考えながら

スマホでゲームしながら待っておりますと、ようやく午前9時。開店でございます。

 

何十年ぶりかな? 開店からパチンコするの。

外で待っていた人たちが入場する後に並んで店内突入。

気がつかなかったけど、後からゾロゾロゾロゾロ来るわ来るわ。

いつの間にこんなに来たの? みんなもヒミツの有給?

ち、違うわね。見るからに年金もらって悠々自適みたいな

おじいちゃんおばあちゃんばかり。

増えましたねぇ。ジジババ。店内の9割がジジババです。

えへへ。誰か1人くらい「開けゴマ」って言ってくれないかな。

ジジババと40人の盗賊。なんちって……。

 

予想はしてたけど、朝からこんなに混むんですね。おそらくあたしより年上ばっか。

若い人は1人もいないわ。のん気に台など選んじゃいられません。

さっさとタバコをおいて台をキープしないと、次々取られていきます。

こりゃ儲かるわね、パチンコ屋さん。

この中の半分が多少勝ったとしても、店の利益は相当でしょう。

あたしもパチンコ屋さんやりたい。誰かやらせてと言っても、ツテもコネもないわ…。

くっそー。こうなったら今日はお店の利益少なくしてやるからな。

あたしを経営者にしなかったバチじゃい! 台に代わってお仕置きよ!

などととクッダラないことを考えながら実践開始です。

 

あたしが選んだ台は「キャッツアイ」

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よくわからないけど、こんな台。なんだか簡単に勝てそうな感じ。こりゃもらったな。

正直そう思いました。写真よりはるかに実物は疲労感たっぷりで、

かなり前から導入されていたようです。

前日の大当たり回数は47回。前々日は35回。これがいいのか悪いのか。

そんなことすらわからなくなっていました。すっかりやらなくなっちゃたから。

あれこれ考えてもしょうがない、まずは打つべし。

左隣の台に座ったおじいさんもほぼ同時に打ち始めました。右隣台には故障中の札。

えへへ。あたしが先に大当たりしちゃうけんね!

さぁ、回れ回れ。保留満タンにしろ。あれれ、なかなか回りません。

合わせをあれこれ調整しているとようやく回りだしました。

すると何か熱そうなリーチ。まだ2、3回転です。

どうせスルーされるんだろうなと思ってみていたら、あっさり大当たり。

最近の台は大当たり中は右打ちなのね。

チャンスタイムに再び大当たりすると、回転回数限定の確変状態に入るんです。

これもあっさりクリア。あとはひたすら連チャンを祈るのみ。

 

あ〜あ、終わっちまったいっ! わずか8連チャン。

投資金額は200円だからまずまず上出来な出だしです。

すぐにまた当たるかな。そう思いながら打っているとまたまた熱いリーチ。

そして大当たり。さらに確変状態。今度は21回続きました。

この時点で5000発突破。上出来上出来。少し余裕です。

そうこうしているうちにまたまた熱いリーチ。再び大当たり。そして確変突入。

今度は何回続くのぉ! さっきからキューンキューンってうるさいんだわ。

恥ずかしいから静かにして! 隣の台…。

………。

「CR黄門ちゃま寿」だって。悔しいけど、よく出るわぁ。

隣の台ながらわずか数回転で大当たりを引き、そこそこの連チャン。

感心して横目でずっと盗み見してました。

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 渋いお顔のじいさんがもくもくと打っています。見たところこの台の常連さん。

大連チャンに動じることなく、手慣れた様子です。

それにしても、キュキュキュキュインキュイーンとうるさいのよ。

派手な画面演出でビカビカまぶしいわよ!

すいません。もう勘弁してください。クスン…。

 

あたしにも大当たりの快感味あわせてよ!

願いは届かず既に400回転突破。大当たりゼロ。投資金額は限界の5千円目前。

トホホ。完全に敗色濃厚です。

ほぼ同時に打ち始めてこの差はナニ?

まだ1時間もたってないよ。その間も黄門ちゃまは出続けます。

当たるたびに大きな音でキュインキュインするから、周りの客がこっちを見るんです。

 

「あの台は調子がいいな」

「それに比べて隣の台は、400回転して大当たりゼロだってよ」

「ついてないな」

「よっぽど日頃の行いが悪いとか」

「ツキもなけりゃ引きも弱いのに、なんでパチンコなんかやってんだ」

「身の程知らずだな」

「ああ、バカっタレだ」

「きっと悲惨な人生なんだろうな」

「妻子に逃げられて会社クビになってヤケになってるとか」

「おまけに多額の借金しょわされて、自殺しようと思ってるとか」

「かわいそうだな」

「ああ、あわれなヤツだ」

「あんまり見るなよ」

「どうして」

「俺たちの運もツキもなくなっちゃうぞ」

「あはは。そだなそだな」

 

なんて笑われてるに違いありません。

「同情するなら金をくれ」

古いドラマの決め台詞を思い出しました。

 

結局、なけなしの小遣い5千円は、あっさりパチンコ屋さんに回収されちゃいました。

一度も大当たりしなかったんだよ。隣の台なんて40回以上大当たりしてんのに。

 

 

「遊ぼう」っていうと
「遊ぼう」っていう。

「ばか」っていうと
「ばか」っていう。

「もう遊ばない」っていうと
「遊ばない」っていう。

そうして、あとで
さみしくなって、

「ごめんね」っていうと
「バチだ」っていう。

こだまでしょうか、
いいえ、バチです。

 

金子みすゞさんの詩が頭の中で「こだま」してました。

トホホホ…。

 

ナイショで休みとって遊んでごめんね。

オクサマ、今月5千円貸してもらえないでしょうか? お願い!

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