服用のナゾ! 風邪薬を服につけるおバカさんは本当にいた!
すっかりご無沙汰。皆さんお久しぶりぶりです!
暮れが近づいて毎日寒い日が続いております。
皆様方にはお風邪など召されませんように
なんの力もありませんが、ご祈念させていただきます。
アーメン。
風邪といえば、忘れられない思い出があります。
中学時代、おバカな友人が学生服を粉だらけにして登校してきました。
「最近は風邪薬もずいぶんと進化して、服につけんのがあんだぞ」
友人はマスクを下げて自慢げに言いました。
「ちゃんと〝服用〟って書いてあるべや」
友人は、おもむろにどこぞの病院から処方された風邪薬が入った紙袋を
水戸のご老公様よろしく、あたしたちの眼前に突き出しました。
「おおっ! ホントだーっ! すっげー!」
驚きと羨望のまなざしで見つめるあたしたち…。
「おれも風邪気味なんだ。少しつけさせて」
友人の周りは人だかり。間違った使い方だなんて疑いもしませんでした…。
ウソみたいなホントの話です。
でも、どうして服用なんて言うんでしょうか?
ちょいと調べてみました。
服用の語源は古書「書経」にあるといわれ, 服に薬理作用があることを示唆している。すなわち薬物を身体に取り込まなくても, 薬効が生じる事を, 東洋人は認識していたと思われる。実際, 薬物を投与せず身体に近接させただけで, 被験者の握力に変化のみられることはオーリングテストにおいて認知されているが, 握力だけでなく, 平衡感覚や関節可動域においても変化が見られる。
『山海経』(せんがいきょう)春秋戦国時代に書かれた書。
植物や鉱物の薬効が記載されています。
この本では、身体の外側に薬を「衣服」のようにまとって病気のもととなる邪気の浸入を防ぐことを外服、薬を体内で効かせるために飲むことを内服と呼んでいます。
今日の内服という言葉の語源です。
というわけで、どうやら着るものにも薬効があるという考えが
中国を中心とした東洋医学にはあったようですね。
だから、おバカな友人の行為もまんざらはずれちゃいなかったのかも…。
今となっては、心温まる?思い出です。
久々の更新だから、ちょいと短め。
まったね〜!