kunbeのあれこれ雑記帳

日々の暮らしの中で感じたこと思ったことを、わかりやすく、おもしろく、それなりに伝えようと思います。

親愛なるおじさんのひと言

いとこの告別式も無事に終わり、あたしは職場復帰です。

いやぁ、覚悟してたこととはいえ、

最後のお別れは、目の前すべてがにじんでしまいました。

ホントにかわいそう。

ただただそう思います。

 

その子のおやじさん(あたしのおじさん)が

「代わっていいと言われたら、すぐに入る」と棺の前であたしに話し、

「お前もそうだべ」と言いました。

「もちろんです」とその時は答えましたが、

 

………………。

 

どういう意味?

 

帰り道でよくよく考えてみると

あたしに身代わりになれって言ったってこと?

おじさん、そんなふうにあたしのこと見てたの?

まじ?

 

………………。

 

そりゃぁ、自慢じゃありませんが、

あたしが死んでもたいして悲しむ人なんざいません。

世間の狭い男です。そうです。家も心も狭いです。

でも、

身代わりになる決意は固めてなかったものですから、動揺が走りました。

 

 

おじさん、あのね、あたし再婚してまだ3年目なの。

お互いの子供たちはもう成人して、

半人前から一人前になろうと一生懸命がんばっているのね。

だから陰に日向に温かく見守る必要はあると思うわけね。

たぶん…。少しくらいは…。

………………。

どうせ、たいして役には立たないけどさ…。

 

それにね、もう少しくらい嫁と仲良く楽しく過ごしたいの。

嫁は結婚したとたんに、〝ふっくら病〟になっちゃてるけど

体重は7キロ以上増えちまってるけど…。

このままいったら、大玉転がしのに変身しちゃいそうだけど…。

それでも、とても気だての優しい、いい人なのよ。

なんつーか、一緒にいると落ち着くってぇの? 安心できるてぇのかなぁ。

前の結婚の時とはぜんぜん違うの。家に帰るのが楽しみになってるし。

別にのろけるつもりはないんだけどね。ホントにそう思ってるのよ。

 

しかもさ

今、あたしんちには2匹の子犬がいるわけよ。

Mダックスとコーギー。この子たちが何かと手がかかるのよね。

カミさん1人じゃとても手に負えない、

ってこともないけど、

あたしがいた方が少しはまし、

みたいな、

しょせんはそのテードなんだけど、

気分的にいるといないじゃ大違いなわけ。

えっ?

そうよ、あたしが勝手に思ってるだけだけど…。

 

たしかにさ、若い頃はいろいろあって、

おじさんやおばさんにも、いっぱい心配かけたことはわかってますよ。

一生懸けて償おうと思ってますから。

ントっすよ。

あたし今まで一度もウソついたことありませんから。

 

………………。

 

でも、でもさ、でもですよ、でもでしょう。

気持ちは判りますけど、あんまりじゃぁないですか。

身代わりになれだなんて…。

命根性汚くてすんましぇぇん!

でも、でもね。

おじさん、それだけは勘弁してください。

お願いしますぅ。

 

 

このおじさんには、小さい頃から世話になりっ放しでした。

大変にかわいがっていただいて、大きな借りがある方でもあります。

 

そのおじさんから言われた

「お前もそうだべ」が、

魚の小骨がのどに刺さっているような感じで、

心に引っかかってとれません。

 

本気で言った言葉でしょうか?

 

この次、おじさんに会ったらなんて言おうかな。

そう考えながら帰ってきた初冬の午後でした。